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    『 痛風二十二年物語 』 四話

    • 2014.02.25 Tuesday
    • 03:22
    JUGEMテーマ:こころ
    『痛風二十二年物語』四話
    “桜の木の寿命は人間がきめる?!”

    1/24 (金曜日)

    今日は、この話しより喋りたいことが起きたよ。
    サラリーマン時代、我が家の前まで帰ってくると、立ち止まってね、
    上の公園の斜面にある“桜の木”に向って、
    「おい!今日も一日無事終わったよ。ご苦労さん。」て呟いて、
    深呼吸を一回するのが、あんがい習慣だった。 春夏秋冬、晴れの日も雨の日もね。

    満開のころ満開のころ
    満開の頃

    この日の朝、我が家の外でチェーンソウの音が聞こえたんだ。
    騒がしいので窓からのぞくと、なんと我が桜さんが丸坊主にされてるじゃないか。
    茫然自失。ふと我に返って外に飛び出した。
    すると我家の目の前の道路は通行止めにされ、大型のバケット車が固定され、
    止められていた。高く伸びたタワーバケットの中でヘルメットを被った男が二人、
    チェーンソウで枝を詰めている。
    見上げていて武者ぶるいがしてね。怒りがこみ上げて来てね。
    相手違いとは思ったが、そこにいたガードマンに半ば食ってかかった。
    どんな思いでこの桜の存在があったか、私だけでなく近所の住民は皆同じだろう。
    生まれながらに私を見てくれて、私がつぶやく相手にまで成長してくれた我が桜の木だ。
    とそこに、ヘルメットを被った作業服姿の小柄な女性がきてね。
    ピョコンと頭を下げた。
    通行止めの表示板に、この事業の現場責任者と公園監察官の氏名が書かれてあったが、
    監察官の名前が女性名だったので、ピンときた。
    「あんたが○○さんかい?」って訊ねると「そうです。」と反ってきた。
    しばらく沈黙した。チェーンソウの音が辺りに響いた。
    「これを切った後、どうするんだい。」
    倒木の恐れがあるから伐採することぐらいは理解している。
    しかし、切った後どうするのかを、あえて聞きたかった。
    と言いながらも、この人が専門家であることも頭に浮かんだ。
    切りたくて切らせてるんじゃないだろう。専門家なら木の痛みも分かるだろう。
    私以上にそうした思いは強いのではないだろうか。そんなことが頭をよぎった。
    そう考えた時、冷静になれたんだ。
    それから小一時間、彼女と語り合い、分かりあえ、心の整理が出来たんだよ。
    何を話したか? 一言でいえば、立場をこえてこの木のために優しい話ができたってことだ。
    おやおや、話がとんだ横道にそれてしまった。

    ― 続きは今度だ。よかったらまた読んで下さい。―
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